2018.3.5-9.富山大学6回生中川さん
医師国家試験も終わり、卒業と研修開始を間近に控えた2018月3月5日-3月9日、奄美大島の名瀬徳洲会病院で実習させていただきました。以前から離島医療に興味があったのですが、実際に現地へ行く行動力がなくうだうだとしていた時、とある勉強会で平島先生にお会いしました。一歩踏み出す勇気を持て!すぐに行動するべし!という言葉に背中を押され、勉強会後すぐに今回の実習を申し込みました。
いろんな先生との出会い
実際の日程としては前泊、後泊を含め6泊7日を奄美大島で過ごしましたが、天候には恵まれず…月曜の喜界島当直は無くなってしまいました。
(その代わりに岸和田徳洲会の先生方との飲み会に参加することができ、色々と貴重な体験をさせていただきました(笑))
月曜から水曜までは平島先生の外来や回診のほか、研修医の先生に付いて病棟業務の見学等々、午後からの訪問診療にも二回同行させていただきました。
やりたいことをやる!という教え
平島先生の外来と回診では、とくに先生と患者さんの関係性、すなわち先生の患者さんに対する愛情と患者さんから先生に対する愛情を基盤とした信頼関係を目の当たりにして、非常に勉強になりました。自分も将来、患者さんとの間にあたたかい信頼関係が築けるように頑張ろうと強く感じました。恒例の(?!)当直時のフィジカルスティック作りでは、先生の奄美大島での医療に対する思いをお聞きして、自分の将来についてもアドバイスをいただきました。平島先生のように、やりたいことをやる行動力を持ち続けていけるよう努めていきたいです。
一人一人としっかり向き合うということ
研修医の先生方との実習でも、とても教育的に色々とお話いただき、医学に限らずこの先の研修や医師人生のことまで、幅広くご相談に乗ってくださいました。島の美味しいご飯屋さんにも連れて行っていただき、食いしん坊の自分にはとても良い思い出です。最後にタイミングが合わずご挨拶が出来ず終いでしたが、この場を借りてお礼申し上げます。
木曜は一日、産婦人科の小田切先生のもとで実習させていただきました。産婦人科医1人で外来やお産を診なければならない現状の中、先生がパワフルに全員の診察をされると同時に、決して患者さんを蔑ろにせず、1人1人との対話もしっかりと行って信頼関係を築かれていることに驚きました。緊急の帝王切開でも教育的に指導していただき、大変勉強になりました。
医学だけでは患者を幸せにはできない
今回、奄美大島の実習を通して、医学的な勉強に加え、島内の患者さんと医師とのあたたかい関係性を目の当たりにしたことが、大きな収穫であったと感じています。
その他、限られた医療資源を有効に活用することも大切であり、近隣の病院との連携や住み分けや、出さなくても良い検査や薬は出さないという心がけを色んな先生方からお聞きしました。平島先生の外来では、実際に話を聞いたのみで医学的介入を行わず、満足して帰って行く患者さんを何人も見ました。これは、平島先生の患者さんに対する真摯な姿勢が基盤にあって成せる事であると思います。
また、病院全体として診療科や職種の垣根が低いことも魅力であると感じました。私自身も、実習中に沢山の方に親切にしていただき、短期実習の学生という立場でも、とても居心地が良く、実習を終え帰るときは非常に寂しく感じました。
謝辞
最後になりましたが、今回の実習では平島先生をはじめ、特に長く面倒を見てくださった研修医の先生方、小田切先生、その他訪問診療や救急見学でお世話になった先生方にこの場を借りて御礼申し上げます。
また、宿泊や送迎の手続きをしてくださった医局秘書の方々、総務課の方々にも改めて厚く感謝の意を表し、体験記を締めさせていただきます。
本当にありがとうございました