PRO栃木(Physical Round Online-Tochigi)
栃木医療センターでのフィジカルクラブ。
今回はベッドサイドラウンドでした。さすがにこの人数では回診が難しいので、PROで行いました。
今回の症例はとっても考えさえられる症例でした。回診前には症例の検討と、回診で何をどのようにとるかを考えます。
70代男性、全身脱力、特に頚部の症状が強く、いわゆる首下がりという症状で来院しました。
高齢者の首下がりというと、種々の原因がありますが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)がが原因の1つとして挙がります。通常は少なくとも数ヶ月かけて進行する症状ですが、この症例は1週間で症状が進行的に悪くなっています。
さてさて、いろんな鑑別が挙がりました。原因となる疾患は脳血管疾患、外傷性疾患、感染性疾患、変性疾患、代謝性疾患と多岐に渡ります。
今回の1つの鍵になるのが腱反射でしょうか!
そしていよいよベッドサイドラウンド
腱反射を丁寧に叩くと・・・
左右差のあるバビンスキー反射が出ました!
右上肢C5-7レベルの筋力低下、左上下肢の腱反射亢進。まとまりのない神経診察所見の異常
この症例、大学病院で結局精査をうけており、現時点で、頚椎硬膜下血腫+ギラン・バレー症候群との診断に至っていました。
とはいえ、合う部分・合わない部分がたくさんあり、今後の経過も重要な要素となりそうです~。かなり議論が深まりました!
とても、と~っても有意義な会でした!